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幻の中の幻

 己と最近の位置にある“揺らぎ”は三つ。
“無い”時は凌ぎ、“在る”時に攻撃を集中させる。それを意識しつつ、○○はその“揺らぎ”の群れに身体を飛び込ませた!!

戦闘(干渉の残滓)
干渉の残滓

 戦闘に勝利した!

     ***

 タイミングを合わせ、目に見えない何かに全力の原理述をぶつけていくと、広間に漂っていた歪んだ気配は次々と消えていく。

「ははっ、今まで逃げ回ってたのが嘘みてーだな! 動き自体は鈍いから、判っちまえばこっちのもんだ!!」

 そう機嫌良さげに叫ぶのは、包囲から脱して○○の隣で両手に短剣を構えるエンダーだ。彼が軽い動きで片手の短剣を投擲すると、遠方で形を得始めていた“揺らぎ”が貫かれ、次の瞬間には空間のうねりごと形を失い、消滅。中空で不自然に留まっていた短剣がからんと音を立てて床に落下した。

(これならば、全て潰せば取り敢えず安全、か?)

 状況は良い。○○とエンダー達は勢い込んで処理していく。
 残り五つ、四つ、三つ。
 後少しか、と○○が一気に片付けようと力を込めた瞬間。

「ダメッス!! ○○様、止めて!」

 今までじっと沈黙し、何かを見定めていたサニファが、突然大きな声を張った。

「これ、消えてない! 力の撓みを無理矢理あっちに押し込んでるだけで、その分、押し合う力が漏れ出す隙間が無くなって──ああッ!?」

 ぱしん、と、弾ける様な音。
 同時に、周りの景色全てが大きく歪んだ。

 生まれた空間の捩れは、そこにある物体ではなく空間自体を軋ませるように揺れて、渦となって一点に集中する。
 そして歪みの中心に、黒い──いや、黒ではない。何物にも染まってない色、無色の穴がぽつりと開き、そこから今まで溜め込まれていた歪みの力が、まるで膿のように染み出してくる。

「なん、だ……こりゃ。おい、○○!! やべぇぞ!?」

 エンダーの叫び。空間が鼓動を打つように歪み、まるでその波によって血が注ぎ込まれているかのように、無色の穴から染み出した“膿”は、どくんどくんと身体を巨大化させていく。


続く






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