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夜の帳

〇〇は急いでメリルの後を追って路地へ向かった。
しかし、そこには既にメリルの姿はなかった。
近くを探し回ってみるが、どこにも見当たらない 。途方にくれて、空を見上げた〇〇はおか しなことに気が付いた。
 
月が――暗い?
 
夜空には確かに月が浮かんでいた。 しかし、その色は暗く沈んでいる。
雲に覆われている?
いや、雲ではない。何か鼠色の淀んだ空 気が、空一面を覆いつくしているような、 膜がかかっているかのような感じ。
暗いのは月だけではなかった。星が少ない。
 
関わるな――〇〇はメリルの言葉を思い出していた。
何かが起こっている。
そう感じた〇〇は、再びメリルを探し始めた。

まただ。
本体はどこだ?
このままではきりがない。
 
切り裂かれた影は夜の闇に霧散した。
しかし、その直後、残ったもう一つの影か ら新たな影が生まれる。
再び二体の影が左右に分かれ、左右か らの同時攻撃を仕掛けてくる。
左からの攻撃を片手で受け、それを軸 にくるりと反転し、右か らの攻撃をかわす。そのま ま左の影を掴み、回転の勢い で投げ飛ばす。右の影がバランス を崩している隙に二体を引き離 し、一対一の状況へ持ち込む。
一対一ならばたいした相手ではない 。影の攻撃を軽くいなし、その背 部に鋭い鉤爪を突き立てる。影は あっけなく消滅する。
だが、振り返るともう一体の影が分 裂して、新たな影を作り出してい るところだった。
 
「メリル! 大丈夫か?」
 
ペーターの声が下から聞こえてくる。 メリルは屋根の上で息を切らしていた。
 
「大丈夫だ。これぐらいなんでもない」
 
しかし、二対一の戦いでは二人の相手を する方は倍以上の疲労を強いられる。し かも、相手は幾ら倒しても増殖する。こ のままでは圧倒的に不利である。
 
「アレアレ? もう疲れちゃったのかな? こ んなところで暮らしてるから鈍《な ま》ってるんじゃないの?」
 
影がゆらゆらと揺れながら左右に 分かれていく。
なんとか奴の正体が掴めれば……
 
「メリル、くるぞ!」
 
メリルを追う

 
  メリルは左右から同時に突っ込んでく る影をすんでのところでかわすが 、バランスを崩して屋根から落下 してしまう。
すかさず影が襲い掛かってくるが、片 方を蹴り飛ばして、地面から腕を伸ば してメリルを捕らえようとしたもう一 方をその反動でかわす。
 
「同じ手にはかからない」
 
そして、体勢を立て直す為、メリルは 後方へと飛び退いた。
その時、視界の隅に角から誰かが現れるのが見えた。
  しまった。大きな音を立てすぎたか。このままでは人を巻き込んでしま う――
 
「〇〇!」
 
ペーターが呼んだのはあいつの名前 だった。何故ここに――

何かが崩れたような音がした方 へと走っていくと、路地の角に土煙 が立っているのが見えた。
〇〇が角を曲がると、そこにはメリルの姿があった。
と同時に、初めてこの街に来たときに遭遇した 影の化け物の姿も見えた。
 
「〇〇! 上ダ!」
 
ペーターのものと思われる声が 聞こえ、〇〇はとっさに横に飛び退いた。
上から飛び掛かってきたのは――影だった。し かも、メリルの側にいるとは別の。
 
他にもいたのか。
〇〇は武器を構え、次の攻撃に備える。
 
揺らめく影が現れた!
装備画像

 
─See you Next phase─
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