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ヤマモトを誘う2 |
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【備考】 中庭にて 僕は思い切って300zelを渡すことにした。 金に正直な男の言うことだ、きっと信用しても良いのだろう。 300zelを受け取るなり、ヤマモトは深く頭を下げた。 「私を信用してくださってありがとうございます。この金額に見合うだけの働きをお約束しましょう」 そう言って、僕の手を取り、握手をしてきた。 思ったより、金銭での取引は、気持ちのよいものになりそうだった。 僕はさっそく、工場脱出の集合時間と場所を告げた。 「この計画は誰にも知られてはならないんです。どうか内密にお願いします」 念を押すと、ヤマモトは当然といった口調で返す。 「秘密保持も、この契約に含まれています。ご心配なく」 思ったよりも律儀な性格なのかもしれない。 僕はそれ以上語るのはやめ、工場内に戻ることにした。 ヤマモトは僕の姿が見えなくなるまで、その場で僕をずっと見送っていた。 ─End of Scene─ |
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