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ともびき墓苑 |
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ボーレンスの町外れにある共同墓地、それが“ともびき墓苑《ぼえん》”だ。 最近、日頃のご愛顧にお応えして墓苑の区画拡張整備を行うことになったらしいが、 現在はそのための日雇い人員を募集している段階だ。 なんでも、邪魔な樹木を切り倒して欲しいとのことだった。 そういう話は木こりに任せておけと言いたいところだが、 どうも一筋縄では行かないらしい。 とにかく現場を見てみることにした。 *** ほどほどの広さを持った墓苑は曲がりくねった樹木に囲まれており、見るからに陰鬱な雰囲気だった。 入口の手前では大人数人分ほどもある太い幹を持ったイチイの樹が力強く根を張り、ぐねぐねと不気味に枝を伸ばしている。その梢には数羽のカラスが停まっており、濡れたような黒い羽をくちばしで繕っていた。 墓地というのは何故こんな陰気臭い樹を好んで植えているのだろう。見ているだけで重苦しい気分になった。 「よぉ。おめえさん、拡張区画はこっちだべ」 よれよれの服を着た墓守のヨーゼフ氏が、水筒らしきものを片手に赤ら顔で言った。 ヨーゼフ氏は高く軋んだ音を立てて黒い鉄柵の扉を開き、苔むした墓石の間を抜けて奥へ奥へと進んでいく。彼が千鳥足で案内してくれた先には、イチイとは違う赤い葉を持つ大樹がぽつぽつと並ぶ広場があった。 「この辺でたまーに動く樹がいるから、それを見つけて倒してもらえればええでなー」 ヨーゼフ氏はそう言って水筒の中身を呷《あお》り、墓地の方へと消えていった。 そういうことなら話は簡単だ。○○は早速仕事に取り掛かることにした。 紅葉狩り(たぶん強そう) ローアンツリー [前衛] HP:500/500 戦闘勝利 ☆○○は雑木材を手に入れた! *** 一仕事終えて、ヨーゼフ氏に報告する。 彼は簡単なねぎらいの言葉と共に、異様に軽い布袋を報酬として渡してくれた。 振っても音のしないその布袋を開いて、○○は我が目を疑った。 (安っ……!) ○○は報酬5zelを得た! ─End of Scene─ |
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