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訓練施設

「あー、君君、そこの暇そうな君」 

 〇〇が訓練施設へと歩いていると、後から頓狂な声が聞こえてきた。 
 何事かと振り返ると、そこに立っていたのは居眠り受付嬢改め校長だった。

「暇そうですね。いい仕事があるのですが、ちょっとやってみませんか」

 今日に限ってニコニコしている。あからさまに胡散臭い。 
 〇〇は無視して訓練施設へと急ぐ。 
 が、一向に訓練施設が近づいてこない。 

「さあさあ、行きますよ」

 校長に襟首をむんずと掴まれ、引きずられていく〇〇。

 そこは、下水道の入り口だった。それも以前デモノイドが現れた場所だ。 
 現在、そこは頑丈な鉄扉によって封鎖され、見張りも常時立っている。 

「えー、それでは説明します」

 〇〇を前に立たせ、解説を始める校長。
「以前、ここからデモノイドが現れたことはご存知かと思いますが、 その後の調査でこの下水道が地下空洞に繋がっていることが明らかになりました。 我々としましては、これを放置するわけにもいかず、 既に何度か正規軍による調査隊を派遣しております。 しかし、空洞は予想外に深く、しかも、迷宮化しており、 未だ全貌を把握できていません。そこで、 当学園の卒業生で正規軍に入隊していない者にも調査を依頼したいと、こういうわけです」 
 状況は理解できた。
 しかし、“いい仕事”というからには報酬があるのだろうか。 

「報酬は出ません」 

えー……

「が、調査中に発見した物は報告さえすれば全て持っていっていただいて構いません。 調査隊の報告によると、空洞内には貯蔵庫のような場所が幾つも存在し、 そこに何物かによって品物が集められている形跡があるとのことです」

 お宝があるかもしれないということか。

「……但し、そこには罠が仕掛けられているとの報告も……」 

 そこだけ小声だったが、ばっちり聞こえていた。

「なお、調査に行く際には帰還の護符も配布されますので、 危ないと思ったらすぐに使用してください。 ……たまに落盤等で道が塞がったりするらしいので……」

 おいおい。

「あー、高威力爆薬を用意しておけば、落盤で埋まった道とか吹き飛ばせますので。 あんな高価なもの支給はしませんが」 

 それでどっちへ進めばいいのか。 

「下です。とにかく深いので。確認できている範囲では60階層以上はあるとのことです。 縦穴を見つけたら、そこから下の階層を目指してください。あ、 下へ降りるにはロープが必要になりますのでお忘れなく。支給はしませんが」 

 調査済み箇所の地図とかないのだろうか。 

「えー、そこが問題でして。地下空洞は落盤などの影響で常に状態が変化しているらしいのです」 

 つまり、行ってみないと分からないと? 

「そういうことです。一応、地中探査水晶を使用することで付近の空洞の状態は把握できます。 この街では素材が手に入らないかもしれませんが。それから、 空洞内は空気が薄く水も食料もほとんど手に入りません。 空腹には十分注意してください。あっという間に体力を奪われ、 先に進むことができなくなります。当然、弁当も支給されませんが」 

 経費は全く出ないということらしい。 

「というわけですので、気が向いたら調査をお願いします。もしかすると、 最深部にデモノイドの本拠地があるかもしれませんので」

 デモノイドが地下で暮らしているという話は聞かないが…… 
 しかし、放っておくわけにも行かないか。準備が整ったら行ってみることにしよう。 

―End of Scene―




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