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職員室

『職員室へ』選択

 あなたは全速力で暗い廊下を駆け抜けて、職員室に飛び込んだ。
 ずらりと並んだ教室は最初から無視した。
 教室には、鍵がかけられている。試すだけ、時間のムダだ。
 以前、夜間に侵入されて、黒板や壁にスプレーで落書されるという事件があったためだ。
 職員室は、父兄から緊急の連絡の入った場合などを考慮して、鍵がかけられることはない。
 あなたに続き、トモキが転がり込んでくると、勢いよく扉を閉じて鍵をかけた。
 さっと広い室内を見回すが、どうやら誰も、何もいないらしい。とりあえずは安全なようだった。
 トモキは、ぺたりと床に座り込んだ。

「ふーっ、ヤバかったな……。学校ももう、ヤツらの巣になってるってことか。 藪谷に捕まったの、サカオだったか? あいつ、もう……」

 そこでトモキは口を閉ざし、重い沈黙がたちこめた。
 しばらくしてから、トモキは顔を上げた。

「なあ、街の人間はみんな、 あんな風にヤツらにとりつかれちまってるってことか? どこもかしこも、あんな連中ばっかりってことなのか……? どうするんだ、これから? どうすりゃいいんだ? どこへ逃げりゃいいんだよ、オレたち? なあ?」

 無論その問いに、あなたは答えられなかった。

「情けねえな。逃げることしか考えられないのか、 お前たち? 逃げるという選択肢しかないのか?」

 と、どこからか声がした。
 ハッとなってあなたたちは、声の主を求めて室内を見回した。

「誰だ!?」

 だが、声の主の姿はどこにも見あたらない。
 パシャッと、あなたたちの頭上から透明な液体が振りかけられた。

「わっ! な、なんだ!?」
「心配するな。特製の、白木のエッセンスだ。これで、お前たちの攻撃も、 グールどもに効くようになる。お前たちに、 蒼の銃を使いこなせと言ってもムリだろうからな」
「なんだって? お前は……」

 がたがたっ! とドアが鳴った。

「来たぞ、用意はいいか」

 という、姿の見えない声の終わらぬうちに、
 バン!! とドアが叩きつけられるようにして吹き飛んだ。

「かくれんぼは、ここまでだよ、お前たち。さあ、ディナーの続きだ」

 藪谷であった生き物が、のそりと室内に入ってきた。

「お前たちは死ぬ。みんな死ぬ。ひとり残らず、死ぬ」

 そいつは、吠えるような笑い声を上げながら、 あなたたちに飛びかかってきた。

藪谷(たぶん強そう)が現れた



─See you Next phase─


次回行動選択

なし




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