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空を穿つ穴 |
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*** マリーは騎士修道院のある崖と、 突然暗くなったままの空を見上げていた。 「何かあったのかしら……」 少しして、崖の上に二つの小さな人影が現れた。 白と黒の特徴的な服を着たその二つの影は、 上から砂浜めがけて異常に大きな物体をぽいと放り投げた。 「わっ!」 マリーは身を捻り、両腕で顔をかばった。 投げられた物体は轟音をとどろかせて砂浜に着弾し、 周囲の砂を間欠泉にも似た勢いで噴き上げる。 ようやくそれが納まった時、浜辺には二つのクレーターが生じていた。 上の人影が何事か叫んで、 手で衣服の前後を押さえながら崖から飛び降りる。 とん、と途中で崖の壁面を蹴って速度を殺し、 二人は砂浜に着地した。 降りてきたのは、どちらもまだ幼さを残した少女だった。 「やっほ! シャンタク鳥はもう終わったみたいだね」 黒服の少女は言って、クレーターの中から無骨で巨大な斧を担ぎ上げた。 白服の少女も同様に、隣のクレーターから鉄槌を持ち上げる。 「鳥さんの負けだったようですわね」 「見たかったのになー、怪獣大決戦」 「仕方ありませんわ。でもまだ門は閉じきっていないのに、 皆さん平気なようですわね」 「あ、そういえばそうだね。遠いからかなー?」 黒服の少女は首を捻って崖を見上げた。 「何ですって?」 マリーも釣られて上を見た。修道院の上空付近では、 まだ黒い雲が渦巻いている。 「貴女達、あれが何か知っているの?」 「知ってるけど、秘密でーす」 「とりあえず、そこの鳥さんは私達が貰い受けますので、 そういうことでよろしくお願いいたします」 白服の少女は片手で鉄槌をかざし、 〇〇の背後に横たわるシャンタク鳥の死骸を指し示した。 マリーは身構えた。 「それは駄目よ。色んな意味で貴重なサンプルなの。 死体は教会が回収させて頂きます」 「あら、困りましたわ」 白服の少女は言って、嬉しそうに微笑んだ。 黒服の少女が首を傾げる。 「ん? もしかしておばさん、教会の人なの? 牧場は?」 ピクリ、とマリーがその言葉に反応した。 「ええ……“お姉さん”は教会のシスターなの。 ……貴女達にはちょっと躾が必要みたいね」 *** 無邪気な殺人鬼(とても強そう)が現れた! ─See you Next phase─ |
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