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白と緑の城 |
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【備考】 ディーファの自由帳より移動 仮の指導書、“ディーファの自由帳”から脱した○○は、見送りとして付いてきたツヴァイと共に、 “主の書室達”から城の最下、エントランスまで戻ってきた。 「また、何か聞きたいことがありましたら、私の部屋の方まで来ていただければお相手します。 もっとも、その時に私の手が空いていればの話ですけれど」 などと言っているが、どうせいつも手が空いているのだろう。 ○○が軽く笑ってそう言うと、ツヴァイはくすくすと笑みを深くする。 「お見通しですか。いくら鈍い○○さんでも、 ここが変化のない場所だというのは直ぐに判ってしまいますよね」 鈍いという表現は不要だと思うのだが。 そう突っ込むと、ツヴァイは「そうですか?」を人の悪そうな笑みを浮かべ、 そして僅かに顔を伏せると。 「……といっても、実のところは、調べなければならない事が幾つかあるのですけれど、ね」 彼女の笑みが一瞬翳ったように見えたが、それを確かめる間もなく、 彼女は表情を改めて顔を上げる。 「──それでは、○○さん。どうか、お気をつけて」 そして○○へ優雅に一礼してみせると、ツヴァイは一人、城の階段を上っていった。 去っていく小さな背中を見届けて、○○はさてと息をつく。 先程の指導書で教えられた事を忘れないうちに、早速本の世界へと向かってみよう。 ーEnd of Sceneー |
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