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修了試験



 どこかに隠れて、ミシアレシアを待とう。

 僕は近くにある山の岩陰に隠れ、ミシアレシアが来るのを待った。

 数時間後、ミシアレシアが現れ、苦戦しながらも番人を倒し、 頂上に向かっていった。
 そして、聖竜との謁見を終えたらしく、 ミシアレシアはアカデミーの方角へと戻っていった。

 これで、運命から逃れられた……。
 僕は喜びを噛みしめながら、頂上に向かって飛んでいった。

 頂上に降り立つと、前の時と同じように、そこには聖竜がいた。
 サルバよりもはるかに大きく、真っ白な肌を持つ竜が、 僕とサルバを見つめている。
 前の時は、ここでサルバが暴走したが、今回のサルバは落ち着いていた。

「汝、大空の王者を、正しく導く者であると認めよう」

 前の時には聞くことのできなかった、聖竜の重々しい声。
 僕は無事に、聖竜との謁見を終えることができた。

 運命は変わった。
 あとはアカデミーに戻るだけだ。
 聖竜に背を向け、サルバに乗ろうとしたその時、 頭上から声が聞こえてきた。



「あっ、フリーゼイ! フリーゼイもやっぱり、ここまで来れたのね!」
 竜に乗ったミシアレシアが降り立った。
 予想外の出来事だった。

「私も、さっき謁見を終えたのよ。これで、私たちライダーになれるね」
「ミ…ミシアレシア! どうして、ここに来たんだ!?」
「えっ? だって、フリーゼイどこにもいなかったから。もしかしたら、 ここかなって……」
「だ…だめだ! このままじゃ!」

 僕は、サルバの顔を見上げた。
 だが、サルバは変わらず落ち着いていた。

「ね、ねえ、フリーゼイ。大丈夫? どうして、そんなに怒ってるの?」
「あ…ごめん、ミシアレシア。君のことが心配になって、つい……」
「私のことが、心配って?」
「い…いや、なんでもない。ごめん……、なんか僕おかしいよね?」
「フリーゼイ……」

 その時ミシアレシアが、優しく僕を抱きしめた。

「フリーゼイ、お疲れさま。それと、おめでとう。 もう試験は終わったんだから、気を休めていいんだよ?」
「あ…ありがと、ミシアレシア」

 ミシアレシアの腕に包まれ、僕は安堵した。
 目を閉じ、しばらく彼女の腕に身を任せていると、 突然、僕の顔に激しく液体が降りかかった。
 目を開けた僕は、その光景に驚愕した。



「─────!!!!」

 僕の顔にかかった液体は、 僕を抱きしめるミシアレシアの首から噴きだす血しぶきだった。

 僕が一歩後退すると、ミシアレシアは、地面へと崩れ落ちていった。

 運命から
 逃れることは
 できない……。

 たとえ僕が行動を変えても、運命の方が後から追ってきて、 僕らを掴まえてしまう。

 そばにいるサルバが、聖竜に向かって吠えている。
 試験前、校庭で話しかけてきたシェローマの言葉が、 頭の中によみがえってきた。

 未熟なライダーを主人とした竜が聖竜と対峙すると、 その竜は呪われ、自分の主人を喰らってしまう。

 僕がライダーとして未熟だったから、この悲劇を引き起こした?
 つまり、僕がこの運命から逃れるには、行動を変えるだけではなく、 僕自身が変わらなければならないのか……?

 その時、サルバの瞳から、ゆっくりと殺気が消えていった。



「時を遡り、やり直すことによって、この絶望から逃れたいと考えるか」

 サルバは、僕の頭に直接語りかけてきた。

 僕は……。

─See you Next phase─


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