エルアーク情報局ﾘｻﾞﾙﾄ集　

面影

　ﾌﾚｲｼｱ隊は霧にまぎれて、音も立てずに飛行した。
　遠くの方で、ﾄﾞｩｰﾚｲ隊と戦う魔女たちの叫び声が聞こえる。

「魔女たちは、こっちに気づいてないみたいだね」
「ああ。気づかれたら、ﾄﾞｩｰﾚｲ隊の犠牲が無意味になる」

　僕は母さんの言葉を一度聞き流したが、しばらくしてから聞きなおした。

「犠牲……って?」
「女王の元にいる魔女たちをおびきだすのが、ﾄﾞｩｰﾚｲ隊の役割だ。消耗戦になれば、数で劣るﾄﾞｩｰﾚｲ隊に勝ち目はない」
「そ…そんな! おじさんの隊は、みんな死ぬってこと!?」
「そうだ。ﾄﾞｩｰﾚｲ隊の命は、私たちが女王の元に辿り着くまでの時間稼ぎに使わせてもらった。それは、やつらもわかっている」

　女王討伐という目的のためなら、命すらも差しだす。
　これが本物のﾗｲﾀﾞｰ……。

　その時、僕たちは一人の魔女と鉢合わせした。
　僕たちの姿を確認した魔女は、即座に身を翻して逃げだした。

「くそっ! 見つかったか!」

　ﾌﾚｲｼｱ隊の潜入が発見されれば、その瞬間にこの奇襲作戦は失敗だ。

　僕は、逃げだした魔女を…………。

─See you Next phase─

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