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模擬戦

『主導権を握る』選択

 僕が主導権を握ろう。
 きっと、その方が手早く済む。



「サルバ、左に旋回だ。コンバットドールの背後を取る」

 ……………うん?
 サルバの様子がおかしい。
 僕の言うことを、まったく聞こうとしない。
 次の瞬間、サルバの身体が上下に激しく揺れ始めた。

「お…おい! どうしたんだ!?」

 サルバが、僕を拒絶している?
 ……そうか、そういうことか。
 ここで初めて気づいた。

 僕は、前の時の記憶を継続して、同じ時間を繰り返している。
 だが、一緒に時を遡ってきたはずのこのサルバには、 前の時の記憶がないのだ。

 つまり、このサルバは、まだ僕を正式な主人と認めていない。
 僕のなれなれしい態度が、サルバを怒らせてしまったのだろう。

 僕が竜を扱うのに慣れてないと思ったのか、ザッティが声をかけてきた。



「おいおいおい、フリーゼイ。大丈夫か?」

「あ…ああ。ちょっと、竜が興奮してるみたいだ」

「手を貸してやろうか?」

「いや、大丈夫だよ」

 サルバをちゃんとコントロールできなくては、 コンバットドールに勝利することはできない。
 僕は激しい揺れに耐えながらも、サルバに声をかけた。

「サルバ……。いや、誇り高き飛竜サルバよ。 なれなれしい態度で君に接してしまい、すまなかった」

 サルバの動きが、徐々に大人しくなっていく。

「ありがとう、サルバ。心から君を尊敬している。 ともに命を預け合い、この戦場を渡っていこう!」

 サルバがようやく、僕の意思に従って動き始めた。

 僕は、サルバを左に旋回させ、コンバットドールの背後にまわることに成功した。

〜戦闘省略〜

 戦闘に勝利した。

 コンバットドールは、あっという間にチカラを失い、徐々に動きが遅くなった。

 これなら、確実にとどめを刺せる。
 前回は僕が躊躇してしまい、とどめを刺すことができなかったが、 今回は……。

─See you Next phase─

次回行動選択
・まだ決めていない
・風まかせ
・とどめを刺す
・とどめを刺さない




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