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オープニング

『やり直したい』選択時

 やり直したい。

 やり直せるものなら、もう一度。
 僕は涙を流しながら、何度も強く頷いた。

「ならば、我が背に乗れ」

 自分の意思なのか、それとも恐怖が身体を衝き動かしているのか、 僕は言われるがままに銀色の飛竜の背に乗った。

「我は、時渡りの力を持つ竜。お前が我と出会う前夜まで、時を遡ろう」

 サルバは、四肢を伸ばすように大きく翼を広げ、 ゆっくりと身体を宙に舞い上がらせた。

 僕は、思っていた。
 本当に時をやり直すことができるのなら、 もう二度とこんな想いはしない。
 絶対に、ミシアレシアを助ける。
 そして、もしもミシアレシアを死なせずに済んだなら……、 その時には、自分の気持ちをミシアレシアに打ち明けよう。

 僕の旅は、こうして始まった。
 ミシアレシアを死なせない未来に辿り着くための、時を超えた旅が。



第一章=旅立ちの日

 サルバが天をめがけて高く高く舞い上がると、 周りの風景がグニャリと歪み、平衡感覚がマヒした。
 そのまま必死にサルバにしがみついていると、 やがて風景が落ち着きを取り戻した。
 僕は、生まれ育った懐かしい家に、一人立っていた。

 家の外で、誰かが大声でわめいている。

「あ…悪鬼グライバルドが、死んだぁー! 南方の海で魔女の罠にはまり、 竜もろとも海に落ちたらしい!!」

 悪鬼グライバルド戦死の報せは、 竜使いの国『リグド・ドラゼリア地方』にとって最悪のニュースだった。
 そして僕は、このニュースに悲しむ人々の様子を見て、 自分が本当に6ヶ月の時を遡ったのだと悟った。
 僕にとって、これは半年前に経験済みの出来事だったのだ。

「……どうしたの? こんなとこで、ボーっとして」

 優しい声。
 振り返ると、ミシアレシアがいた。



「あ、わかった。この町を離れてアカデミーに行くのが、 寂しくなっちゃったんでしょ?」

 まるで弟を茶化すような口ぶりで、ミシアレシアが言った。

 とめどなく、涙が溢れてきた。
 絶望から逃れた安堵感とともに、改めて思う。
 どうして、あんなことになってしまったのか……。

「ちょっ……。ど、どうしたの? フリーゼイ!」

 むせび泣く僕を見て、ミシアレシアはオロオロと声をかけた。

 僕は、決めていた。
 確実にミシアレシアを助けるために、彼女が死に至った経過を、 もう一度同じように辿ってみよう、と。
 サルバの力があれば、何度でも時を遡ることができるのだ。
 ならば、この一回は、ミシアレシアを死なせずに済む方法を、 確実に見つけだすことに専念しよう。

─See you Next phase─







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