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竜頭の樹上 固有秘蹟
楽そうなエンダー

「あー。やっぱ俺ですか。まあ、 俺がもし○○の立場なら多分一緒の選択するから責めらんねーけどさ……」

 エンダーは深々と溜息をつき、己の横に立つアリィの方をちらりと見る。
 見るからに異様な気配をまとい、 風も無いというのに服の裾は何故かばたばたとはためき、 黒色だった髪が蒼白く輝いて、時折稲光すら放っているその姿。 どう見てもやばい。これとやり合おうというのは余程酔狂な人間のみだろう。
 しかしアリィの方はエンダーと、そして○○の半眼の視線の意味を理解できないのか、 無表情に多少の怪訝な気配を混ぜて首を小さく傾げている。

「…………」

 ○○は一々説明する気にもなれず、それはエンダーも同様だったのか、 一度頭を振ってまた溜息をついていた。

「では、○○さん、エンダーさん。お願いします。アリィさんはこちらへ」

 老師がにこやかに告げて、アリィを手招き。彼女は素直にそれに従って、 エンダーの傍から離れ、平地の中央に残ったのは○○とエンダーの二人。

「やりすぎるのは問題ですが、なるべく本気でどうぞ」

 老師のその言葉に、エンダーは己の蒼い輝きに覆われた右腕の調子を確かめるよう、 掌をわきわきと開いたり閉じたりを繰り返した。

「やりすぎるってったって、俺のこれ戦闘向けじゃねーし、 頼ろうにもどうすんのよって感じなんだが……」

「貴方の“喜ばしき手”は、基本的には他人に幸運を授け、 負の運命を退けるもの、のようですね」

「基本はそんな感じだよな。俺も何となく判るけど。……ま、 でもちったぁそれ以外の使い方もある感じは伝わるから、それでどうにかしてみっか」

 エンダーがぐっと輝く右手を握り締めると、 逆の手で何か小道具らしきものを取り出しながら、 今までの情けない表情から一転、不敵な笑みを浮かべて○○を睨む。

「んじゃ──行くぜ○○! お前が選んだんだから、何やられても文句いうなよ!」







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