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敵研究施設

 腰を落とし低い姿勢をたもったまま、モルトの隊は回廊を走る。
 めざすは敵の機密品が眠る、研究施設の中央棟地下。

「――敵!」

 乾いた銃声がふたつ鳴り、ザクソニア兵がドッと倒れた。
 中央棟前の激しい戦闘で、別動隊長のガリウスをふくめ、5人の仲間が死んだ。
 手痛すぎる損耗だ。
 だが混戦をかいくぐり、あわせて5人ものブラックベレーが中央棟に進入をはたした。
 任務の続行は可能だ。

「目的のブロックはこの先です――諜報部門の情報が正しければ、ですが」

 最後の入口を守る敵兵の胸からサーベルを引き抜きながら、副隊長が告げた。
 棟内の戦闘でさらにふたりが死に、ブラックベレーはモルトをふくめて3名まで人数を減らしていた。
 左腕の銃創がうずく。 3人とも満身創痍だ。

 ――やれるか?

 万全の状態ならば、たとえ3人でも任務を完遂できる。
 それだけの訓練をつんできたという自負があった。だが……
 刹那、モルトは扉のむこうに殺気を感じた。

 ――1、2、3……

 3人のブラックベレーが、たがいに目で合図を送る。

 ――敵も、少数だ。

 ダン!
 モルトは扉を蹴破って、最深ブロックに突入した!

研究室

 戦闘に勝利した。

 苦い勝利だった。
 ――のこるブラックベレーは、隊長のオレひとりか。全滅――いや“殲滅”だな。
 いまは動かぬ遺体と化した、ふたりの仲間をみつめながら、モルト・グラッスス大尉は心のなかでつぶやいた。
 意を決したように、保管庫の扉の前に進みでる。
 モルトはライフルで錠前を破壊し、薄暗い保管庫内に歩をすすめた。
 棚には、錬金魔術の秘薬や材料が、ぎっしりとならんでいる。
 不気味にねじれた形状のフラスコ、色つきの液体のビン……
 手早く棚を捜索し、さがしていた氷箱をみつけだした。
 目的である、敵の最高機密。

 ――保冷が必要な機密品とは。あやかしの魔道兵器か、それとも稀なる仙薬のたぐいか。

 奪取した箱を、背嚢に慎重にしまう。ふと、棚にならぶ薬品の数々が目についた。
 ほかにも、重要な機密品があるかもしれないが……

─See you Next phase─







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