エルアーク情報局ﾘｻﾞﾙﾄ集　ﾙｸﾚﾁｱ物語

聖公庁礼拝堂

『散開する』を選択

「そちらを頼む!」

「まかせろ!」

　冷たい床を蹴る。
　黒い甲冑の神衛隊の剣士ふたりが、ふたりの前に立ちふさがる。
　ﾓﾙﾄは右手の敵をﾘｭｳｼﾝにまかせて、剣士のひとりと対峙した。

「おらぁ!」

　ﾘｭｳｼﾝが機先を制する。
　全身をﾊﾞﾈのようにして、ﾅｲﾌで剣士の面頬を跳ねあげる。その眼が大きくみひらかれた。

「な――こいつ、顔がねえ!?」

虚ろなる無機兵(かなり強そう)

　戦闘に勝利した。

　ｶﾞｼｬﾝ。
　人智を超える強大な蛮力を有する“黒い甲冑”が、ついに大理石の床に倒れた。
　その残骸はﾊﾞﾗﾊﾞﾗの金属片にされたあともなお、獲物をもとめてｶﾀｶﾀと鳴りつづけていた。

「ﾘｭｳｼﾝ、大丈夫か!」

　かたわらではちょうど、ﾘｭｳｼﾝがもうひとつの甲冑をｽｸﾗｯﾌﾟにしたところだった。
　ふらつくﾘｭｳｼﾝを、ｴﾙﾆﾉとｾﾙﾘｱが駆けよって支える。

「……忘れんなよ。あんたとちがって、ｵﾚは“生身”なんだぜ」

　肩口から多量の血を流しつつ、痛々しい姿で強がりを言う。

「ﾘｭｳｼﾝ――感謝する」

　ﾓﾙﾄはそう言うと、ｶﾙﾐﾈﾗにむきなおった。

─See you Next phase─

選択肢なし