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臨時講師

 教会に入ると、中には既に何人かの子供達が集まっており、 思い思いの席に座って賑やかに談笑していた。
 普段は神父が使う場所を教壇代わりに立ち、 渡された教本を確認する。
 今回指定された教科は……『鍛冶初級』だ。

 教本に従って粛々と講義を進める。
 しばらくは大人しく話を聞いていた子供達だが、 次第に退屈になってきたのか、 ひそひそ話や悪戯が目立って増え始めた。
 ここらで何かひとつ変化をつけた方が良さそうだ。 そんなことを考えていると、 折よく一人の少年がさっと手を上げた。
 どうやら、何か質問があるらしい。

「鍛冶でトタンを作るには、亜鉛鉱石と何が必要なんでしたっけ?」

 少年は起立してそう言った。 他の子供達も座ったまま口々に意見を述べ始める。

「それはたしか、バスタードソードだよ」

「違うわよ。それはあれよ、鋼材よ」

「ブレストプレート4つじゃないかな。自信はないけど」

「はい! 油2つだと思います!」

 なかなか活発な子供達だが……正解はどれだっただろう?

─See you Next phase─



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