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夜の公園 |
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「来た道を引き返す」を選択 あなたは引き返すことにして、来た道をもどりはじめた。 三十六計、逃げるにしかずだ。 何から逃げるのかは、実際よくわからない。 わからないが、だが、この公園はやっぱりマズイ。 何か、とてつもなくマズイ。 とんでもない場所に、うっかり足を踏み入れてしまったのではないか。 目には見えないが、禍々しい気のようなものが張り詰め、みなぎっている。 そんな感じがして、足早に出口へと向かった。 そもそもこうした場合、おいおい、その状況で暗い地下室にひとりで下りて行くバカはいないだろ、いくらなんでも? といったような、突っ込みどころ満載の行動を平気でとるのは、ホラー映画のなかの登場人物くらいのものだ。 BGMだって、ほら、先ほどからこんなにもスリリングな、ヤバそうな曲に切り替わっているのだからなおさらだ。これからどんな展開が待ち……… BGM……? あわててバッグに右手を突っ込み、 携帯プレイヤーを探しあて、曲をとめる。ゴブリンというバンドの、 ホラー映画のサントラ曲だった。なかでなにかにぶつかった拍子に、 プレイのスイッチが入ってしまったのだろう。 よりによって、このタイミングで。 落ち着け。雰囲気に、のまれただけだ。 第一オレは、何も見ていない。聞いてもいない。 いや、聞いたことは聞いたが、あれはただ犬が鳴いただけだ。 それを、オレが勝手にヘンな想像を働かせてるだけだ。そうだ、 それだけの話なんだ。 と、公園の出口の方から、 なにか大型の獣の吠え声のようなものが聞こえてきて、 あなたはぎょっとなる。 パン! パン! と続いて聞こえた、乾いた響きは、まさか銃声か? いったい何が起こってるんだ? 何がはじまったんだ、この街で? その場に立ち尽くしていたあなたは、じりっじりっと後ずさる。 たった今聞いた物騒な音よりは、明らかに犬の鳴き声の方が安全なような気がした。 慎重なのは、おく病とは違う。大胆と無謀とが、まったくの別物であるように。 あなたは自分にそう言い聞かせながら、きびすを返した。 ─See you Next phase─ 次回行動選択 ・まだ決めていない ・風まかせ ・犬の声のした方に向かう ・犬の声のした方から遠ざかる |
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