TOP[0]>攻略ルート選択 >リザルトTOP |
|
パラティア山脈開拓地 |
|
「いかがでした? 冒険は」 最初に視界に映ったのは、碧い瞳をいたずらっぽく輝かせた、 黒衣の少女の微笑だった。 ○○は寝ぼけまなこのままふらふらと身体を起こす。 ……まだすこし、頭の芯がぼうっとする。 書机に置かれた単書――“ルクレチア物語”から“挿入栞” は抜きとられ、○○は無事、エルアークへの帰還をはたした。 「2度めの“仮記名”のときは、貴方の顔を見るのもこれが最後かと、 覚悟をしましたけれど――」 そんなリスクの説明は、一切なかったような気がするが…… ○○がツヴァイを睨むが、少女は楚々とした動作で“ルクレチア物語” の書をとりあげ、もとの書架へともどす。 少女がふりかえり、床がきゅ、と音をたてた。 「……でも、よい選択をしましたね。途中で起きた物語の“変調” についてはまだ精査の必要がありそうですが――」 完璧な造形のくちびるが動く。 「もしかすると、この“書”は、もともと“このような物語” として用意されていたのかも知れませんね」 ――“このような物語?” ○○は問いかえす。 「つまり――“正しい結末”をむかえるためには、必ず一度、 “悪い結末”を経験する必要がある――この“嘆きの聖都”は、 そんな風につくられた物語だったのかも知れない、という推論です。 あ、勿論……」 ――もちろん? 「私が仕組んだわけではありませんけれど」 わざわざ捕捉されると、逆に疑いを抱いてしまいそうになる。 「或いは――」 ――あるいは? 「――或いは取りかえしのつかないことを、 貴方はしてしまったのかも知れませんよ」 両の碧眼にあからさまな嗜虐の色をうかべ、 マウローゼ・ツヴァイはにっこりと微笑んだ。 ―End of Scene― |
画像、データ等の著作権は、 Copyright(C)2008 SQUARE ENIX CO., LTD./(C)DeNA に帰属します。 当サイトにおける画像、データ、文章等の無断転載、および再利用は禁止です。 |