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魔女の嘲笑

【聖公シエロを倒す】を選択

「シエロを倒す。聖公を倒さぬかぎり、悲劇はくりかえされる」

 モルトがそう告げると、リュウシンはニヤリとうなずいた。

「だったらちょうどいい。シエロなら、この扉の先だ」

「……そんな情報を、どこで?」

「“コギト”で聖公庁襲撃を計画していたからな。 この先は尖塔の真下にあたる。地下で聖公シエロの間につながってるんだ」

「では、カルミネラは聖公シエロの間に逃げこんだということか」

 3人はいっせいに駆けだした。
 至近距離からくりだされたリュウシンのナイフ2連撃で、 聖公神衛隊の最後のひとりが倒れた。
 リュウシンが無言でうなずくと、モルトは棺型の盾をかまえ、 黒樫材の扉に体当たりした。

 ダンッ!
 三度目の体あたりで錠前が破壊され、モルトとリュウシンが部屋に乱入した。 エルニノが後につづく。

「――?」

 3人を出迎えたのは、沈黙に彩られた怪異な風景だった。

 高貴な法衣をまとい、玉座のごとき黄金の椅子に腰かけた老人、聖公シエロ。
 椅子の背に手をかけて立つ、妖艶な美女カルミネラ。
 黒い甲冑を身につけ、両脇に立つ屈強の聖公神衛隊の剣士。

 すべてが無言だった。

「シエロ、ずっと夢みてきたぜ――あんたを殺す日をな」

 リュウシンが沈黙を破った。
 横顔ににじむ多量の汗は、あきらかに暑さによるものではない。

リュウシン

「貴様の悪行も、これで最後だ」

「……」

 聖公の返事はなく、その顔には蝋人形のように表情がない。
 モルトは気づいた。

「――秘薬の力か!」

 どういう意味だ、という表情でリュウシンがふりかえった。

「もっと早くに、気づくべきだった――聖公シエロは、 すでにあの女に薬づけにされ、思うがままにあやつられていたんだ……」

「そういうこと」

 カルミネラが優美に紅い口の端をもちあげた。
 真紅のドレスの裾が揺れる。

「聖公すらも傀儡《かいらい》にしてしまうとは―― そうまでしてこの国を支配したいのか」

 リュウシンのつぶやきを、“真紅の魔女”が聞きとがめた。

「――支配? くだらない。わたしが望むのはさらなる“高み”。 そもそもルクレチア共和国はその傀儡のもとで、 10年間も平和を謳歌したのではなくて?」

「偽りの平和をな」

 カルミネラがくちびるを細め、スッと右手をあげた。
 モルトの背中に緊張が走る。

「リュウシン!」

 モルトはリュウシンに……

神の兵士(たぶん強そう)が現れた!

神の兵士

─See you Next phase─








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