エルアーク情報局ﾘｻﾞﾙﾄ集　幻の中の幻

幻の中の幻

　空間が二度波打つ間に新たに湧き出した“膿”に満たされて、その痕の影すらも見つけることが出来なかった。

「おいおい……あんだけぶっ飛ばしても速攻で元に戻っちまうんじゃ、ﾏｼﾞでどうにもなんねーぞ……」

　唖然とｴﾝﾀﾞｰが呟き、○○は絶望的な気分でまた膨張を開始した“膿”を見る。
　こちらが少々攻撃したところで、あの回復力を上回る事は難しい。
　ならば、一体どうすれば。

「諦めちゃﾀﾞﾒｯｽ!　今ので、視えたｯｽよ!!」

　しかし、半ば諦めかけていた○○達とは違い、ｻﾆﾌｧは今の動きから何かを見出したようだ。
　どういう意味かと視線で問えば、ｻﾆﾌｧは叫ぶようにして、

「あの、脈打ちｯｽよ!　三回脈打つごとに一度、あの気持ち悪いののｶﾀﾁが、ほんの少しだけ収縮してる。供給され過ぎた“歪み”を変換しきれずに、あそこで一度穴との繋がりを解いてるｯｽ。だから、そのﾀｲﾐﾝｸﾞでｱｲﾂを狙って、速く!!」

（──ええいｯ）

　結局、どうすればいいのかはっきりとしないまま。
　○○は焦りを帯びたｻﾆﾌｧの声音に押し出されるように、膨張を続ける“膿”の前へと飛び出した!

　　　　　***

拒絶の飽和が現れた!

─See you Next phase─