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奇縁、鋼の遭遇III[誤ルート2]





「……兎に角、動こう。クロエ、超信地旋回。先刻のポイントまで戻──」

 漂う重たい空気を払うように、セサルが仕切り直すように声を上げかけ、しかし後部座席に備え付けられた三枚の硝子板。その一つを見て、ぴたりと動きを止めた。

「セサル? 何、どうしたの」

 その沈黙に、クロエは不安げな声で後部を見る。
 だが、動きを止めて振り返ったクロエに対し、セサルは怒鳴りに近い声を返した。

「──まずい、旋回急げっ! 後続が来てる、しかも、速度が……馬鹿か、これじゃあ」

 セサルの叫びを掻き消すように、後方から甲高い唸り声が響く。その音は凄まじい速度で距離を詰め、こちらに迫ってきていた。

「後続って、嘘、もしかして戯馬戦仕掛けようとしてる!?」

「〇〇、君は外に出ろ! このままじゃ、先制の突撃は躱せない。万が一という事もある、だから早く!」

 切羽詰った声に押されて、〇〇は慌てて上部の出入り口から機体の外へと出る。

 旋回を始める戯馬。その後方、〇〇達が今まで進んできた道からは、別の戯馬が高速で走ってくるのが見える。
 速い。そして、止まる気配が無い。迫る機体から伸びた槍のような突起が青い輝きを放ち、その穂先は明らかに、まだ旋回途中の戯馬に向けられていた。
 このままではまずい。だが、どうすべきかも判らない。
 兎に角、出入り口で止まっていても邪魔になるだけだ。〇〇が慌てて下へと飛び降りた瞬間。鋼の塊と鋼の塊が高速ですれ違う!

追撃の鋼


(戦闘略)

     ***

 青白い輝きを放つ槍が、すれ違いざまに切り裂こうとした瞬間。旋回を終えたクロエ達の戯馬に取り付けられていた槍──メインラムが動き、敵の攻撃をいなそうとする。
 結果、両者の機体が接触、鉄と鉄が弾ける盛大な撃音が轟いた。

「あ」

 高速で進む機体と、停止していた機体。その二つがぶつかった結果、クロエ達の機体は激しく押し飛ばされ、突撃してきた機体もその進みをあらぬ方へと向ける。
 丁度、その位置に逃げていた〇〇の身体を轢き潰すように。

「────」

 悲鳴すらも上げられない。
 バランスを崩した鋼の塊の転倒に巻き込まれ、〇〇の身体は一瞬にして砕け散った。

     ***

 [GameOver]

 イベント「奇縁、鋼の遭遇」開始前までストーリー進行が巻き戻されました。

─End of Scene─

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白と緑の城に強制帰還






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