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ﾃﾞﾝ･ﾄﾞｰ　希望の門

門の前には大抵の場合、多くの人々で待機列が出来ている。 　今日もご多分に漏れず、結構な長さの列が出来ていた。 『最後尾はこちら』の札に従い、二列に並んだ人々の後方へとまわる。 　そのまま行儀良く、辛抱強く順番が来るのを待った。 　嫌になるほどの時間が経過し、ようやく○○の番が回ってきた。 　門の脇に小さく開いた窓口の前に立つと、 中から一匹の黒猫が緑色の眼で見返してきた。 猫にしては珍しく眼鏡を掛けていて、 これまでに見てきた黒猫連中と比べると幾分老けて見える。 　老猫の前には横幅の広い机があり、 背後の書架から抜き取られたと思しき分厚いﾌｧｲﾙが三冊、 無造作に置かれていた。 　○○が名前を告げると、老猫は三冊のﾌｧｲﾙの内の一冊を手元に開き、 ﾊﾞﾗﾗﾗﾗ……と音を立ててﾍﾟｰｼﾞを繰り返した。 　やがてﾍﾟｰｼﾞを送る手がぴたりと止まり、 老猫が事務的な口調で告げる。 「むーん……○○ですﾆｬ。労働ﾉﾙﾏは残り××点と。 ほんじゃ、ｴﾙﾄﾛﾝｾﾙか魚をよこすが良いですﾆｬ」 　○○は△△を1個回収された。 　計2点の成果が認められた! 　○○のﾉﾙﾏは残り××点になった! 　○○は既にﾉﾙﾏを達成している。 「以上ですかﾆｬ。残りの分を頑張ってくださいﾆｬ。 ほんじゃ、次の人」 　老猫は無感情にそう告げた。 　さて、引き続きﾉﾙﾏ達成を目指して作業をするべきか……。 ─End of Scene─

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