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蟹漁 |
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漁を続行B 沖合いの波は激しかった。 船は縦に揺れ、横に揺れ、 立っているのも苦労するほどだった。 やがて海面が激しくうねり、 目の前で船よりも高く盛り上がる。 「波が来るぞ。さらわれないよう気をつけろよ!」 船員が叫ぶ。と同時に、 大量の海水が容赦なく船の上へと打ち付ける! *** 〇〇の体力が36失われた! *** 波は依然として激しいが、 そんな状態も永遠には続かない。 荒れ狂う海の様子を見計らい、 最適なタイミングで船長が号令をかける。 「よし、引き上げろ!」 その声と共に、甲板の上が戦場へと変貌した。 本当の勝負はこれからなのだ。 *** だが、次々と引き上げられたカゴは殆ど空っぽで、 精々海藻の類が引っ掛かっているぐらいだった。 誰も言葉には出さないが、 作業を続ける船員達の顔にも濃い落胆の色が浮かんでいる。 「こっちを頼む!」 そうこうするうち、ついに〇〇にお呼びが掛かった。 蟹カゴは構造上、小さな魚や子蟹などは自動的に逃がしてくれるのだが、逆に大きすぎる連中はどうしてもオマケでついてくる。 そうした招かれざる客を迅速に排除し、作業の妨げにならないようにするのが護衛役の役割だ。 くえない奴 レッドゴールド [前衛] HP:300/300 戦闘省略 勝利 *** 〇〇は規定の護衛料、20zelを得た! 手早く邪魔者を片付け、船上で所定の位置に戻る。 刺すように冷たい水が断続的に打ち付ける中で、 船員達は黙々と作業を続けていく――。 青い鳥号は、蟹1杯たりとも収穫できなかった! *** やがて3投目の引き上げは無事に完了し、 甲板では次のカゴを下ろす準備が始まった。 現時点における漁獲量は蟹311杯。 まだまだ魚倉には余裕がある。 いくら蟹が獲れても困ることはない。 「……空気が違うな」 黙々と作業の続く甲板の上で、 船長がどこか遠くを見ながらぽつりと漏らした。 そして、〇〇の方をちらりと見やる。 「頼りにしてるぜ。漁が終わるまで気をぬかないでくれよ」 ─End of Scene─ |
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