エルアーク情報局ﾘｻﾞﾙﾄ集　ﾙｸﾚﾁｱ物語

密売屋「黒猫」

『ｴﾙﾆﾉ奪還』聖公庁中庭より「黒猫についてゆく」を選択

「きたな」

　黒猫がもぐりこんだ灌木の植え込みから、突然ひとりの男が音もなく立ちあがった。

「ﾌﾝ、生きていたか」

　ﾓﾙﾄの顔をみて男は言った。

「わたしの名は“黒猫”。各種備品の売買、錬金魔術の秘薬の調達まで、なんでも請け負う。むろん部品をそろえてきた者には、銃器の改造も施す」

　灌木の隙間から、彼をここまで案内した猫が姿を現した。
　首を上にのばし、商人の脚に頬をこすりつける。黄金色の瞳が月光を反射して妖しく光る。

「実は、合成に関する情報も取り扱いはじめたところだ」

　密売商人“黒猫”は、そこで言葉を切った。

「ひとつ聞いてみるか?」

─End of Scene─