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ジャコモ第七坑道

 リンコルンの西口から出て、ジャコモ鉱山へと続く山道を歩くこと十数分。
 緑の草が生い茂った山腹に、 目指す坑道の入口がひっそりと黒く開いているのが見えてきた。
 入口の左右と上部は木材で補強されており、 天然の洞窟とは明らかに違う、人工的な方形の断面を強調している。
 これがジャコモ第七坑道、いわゆる廃坑の一つだ。
 採掘作業自体はとうの昔に途絶えているが、 生き残った鉱脈や洞内に棲み着いた獲物を求めて訪れる物好きが後を絶たないらしい。
 勿論、○○もそんな物好きの一人だった。

 入口の前に立つと、 薄暗い坑内からひんやりとした空気が流れ出ているのを感じた。 薄く滲《にじ》んでいた汗がすっと引き、心地の良い緊張感が身を包む。
 坑道は見える範囲では正面に向かって真っ直ぐ水平に伸びている。 方角的には、丁度北向きになるだろうか。
 空気が流れていることから、入排気も機能しているのだと思われた。 もっとも、度々人が訪れているのだから空気ぐらいはあるに決まっている。

 中に数歩入ると、途端に視界が暗くなったように感じた。
 足元にはトロッコのレールの跡なのか、 枕木のようなものが朽ちて疎らに残されている。
 天井や横幅には充分な余裕があり、立って歩くことは勿論、 武器を振り回すこともできそうだ。
 明かりが不安材料なのだが、何故か坑内は完全な闇ではない。 奥の方に何か明かりが灯っているように見えるのだが、何だろう。 まさか廃坑にカンテラが常備してあるとは考えにくいが……。
 とりあえずは、 足音につられて出迎えに来てくれたコウモリの群れを始末してから考えよう。

闇を飛び交う者


戦闘省略

 コウモリを片付け、更に奥へと進む。
 やがて、側壁に掛けられた明かりの正体が確認された。
 かつてカンテラが設置されていたと思しき金具には今、 花瓶が吊り下げてあった。
 活けられているのは大きな釣鐘状の花が二輪。それが、 中に蛍でも入っているかのように静かな光を零し続けている。
 なるほど、照度はお世辞にも高いとは言えないが、経済的な照明器具だ。 この程度のものでも、目さえ慣れれば充分歩くことはできる。

     ***

 直進を続ける内、最初の分岐路に到達した。
 主坑道は真っ直ぐ北へと続く道に間違いないだろうが、左手、 つまり西側に天井の低い脇道が掘られている。
 さて、どちらに進むべきか。

─See you Next phase─


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