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星の落とし子

聖賢の座ナイオン 永久氷壁

……戦う。

 そう決めた。だが、どうすればこいつに勝てる?

 未だ目を開けることすらできず、暗く沈んだままの○○の意識に、再びリーシェの声が届いた。

 ――確かに、お前達の力で勝つのは難しい。……普通ならな。

 普通なら?

 ――忘れたのか? アタシは“アーネムの聖筆”だぞ。世界を改竄する究極の至宝だよ。

 リーシェの声に、どこか嬉しそうな、悪戯っぽい色が宿る。邪悪な笑顔が目に浮かぶようなその声で、リーシェは言い放った。

 ――アタシがお前達を改竄する! この世界が許す、限度いっぱいの強さまで!

 その瞬間、○○の身体に熱い力が戻ってきた。弾かれるように飛び起きて、目を開く。

 眼前には、リーシェが立っていた。その向こうには、メルキオールの威容も、また。

 リーシェは疲れた顔で息を切らせていたが、それでも彼女は想像した通りの邪悪な笑みを作って、○○に告げた。





「――行って来い。そして、見せてやるが良い。お前達がこれまで培ってきた力、その究極の到達地点をな!!」
部隊名:星の落とし子




     ***

 人の域を超えた戦いに、終止符を打つ。

 かつてない力の籠められた一撃がメルキオールの身体を貫き、時が止まったかのような数瞬の静寂が訪れた。

『……私は、誤解していたようだ』

 静けさを取り戻した氷原に、メルキオールの声が玲瓏《れいろう》と響き渡った。

『○○、君のお蔭で計画が成就するのではなかった。君達こそ、私の計画の最大の敵だったのだね』

 全ての力を出し尽くした○○達の前で、ゆっくりとメルキオールの本体が沈んでいく。

 少年の身体が空中でゆらりと揺らぎ、その顔が、人間の微笑を形作った。

『――君達は、素晴らしい』

 そして、少年の身体は倒れるように氷上に落下した。

─See you Next phase─








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