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炎のシュプレヒコール

 僕は制御室の扉をぶちやぶった。
 その部屋は、正面の壁一面が制御装置になっていた。
 工場の各所に設置された監視カメラの映像と兵器製作機械の稼働状況を知らせる緑色の文字列がびっちりと表示された黒い画面。

 僕は手近にあった椅子を、制御装置に叩きつけた。
 何度も何度も。
 そのたびに、不快な破壊音と火花が飛び散った。
 音と火花が上がるたび、工場のあちこちが暗くなり、工場にいつも響いていた、地鳴りのようなモーター音が止まっていった。

 スズが駆けつけてきた。
 ついに、軍と資本家は撤退したのだ。

 万歳! 労働者!!
 僕たちの勝利だ!

 僕は、制御装置にとどめの一発を見舞った。

 僕は、管理室に掲げられていた工場の旗をひっぺがし、窓から中庭へ向けて身を乗り出した。

 たちこめる煙の中、たくさんの仲間たちや監督者たちが、傷つき倒れていた。
 みんなが、戦いの先にある本物の自由のために死力を尽くした。

 僕は、旗に火をつけて、勝利の宣言を高らかに絶叫した。

「工場を制圧したぞ! この手に、自由を取り戻したんだ!!」

 仲間たちの歓喜の雄たけびが、工場を揺るがす。
 火がついた工場の旗が、中庭に落ちていった。

「万歳! 労働者!!」

 仲間たちの絶叫は、今まで聞いたどんな音よりも、僕の体の芯を揺さぶった。
 仲間たちは隣の者と肩を組んだり、抱き合ったり、胴上げしたりしていた。
 その様子を見ていると、勝利の実感が沸々とわき上がった。
 僕は、いつのまにか涙ぐんでいた。

 これでもう、この世界に思い残すことは何もない。

 みんなと出会い、みんなと共に戦えた奇跡に感謝する。
 僕は決して、みんなを忘れない。
 感謝も友情も絆も、僕の胸の中に永劫存在し続ける。
 世界が隔てられようとも、思いが隔てられることはないのだから。

−See you Next phase−


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選択肢なし


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