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保健室 |
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『ドアを開ける』選択 鍵を解いたとたん、ドアが一気に横に開かれ、 オリハラが飛び込んできた。 そのまま倒れ込むようにして、彼女は床に膝をついた。 「おい、だいじょうぶか!? オリハラ?」 彼女の顔をのぞきこむあなたの背後で、 トモキがすかさずドアを閉めて施錠した。 オリハラは、うつむいたたま肩を震わせた。 「ユカも……、ジュンコも……、化け物に……! あいつら、いったい何なの!? どうして、 わたしたちがこんな目に……!?」 「静かにしてくれ。連中に気づかれるぞ」 聞いたことのない声にハッと顔を上げた彼女は、 ヘルマーチンと目が合い、凍りつく。 「な、なに、こいつ……!? ヤツらの仲間?」 オリハラはさっと立ち上がると、 ヘルマーチンから逃れるように後ずさった。 背が壁にぶつかると、首を小刻みに振りながらつぶやいた。 「どうして、ヤツらの仲間といっしょにいるの、〇〇〇、 トモキ……? あなたたち、まさか……!?」 「オリハラ、違うんだ! オレたちはなにも、どこも変わってない。 大丈夫だ。心配するな。ヘルマーチンは……、そいつは、 オレたちの味方だ」 「イヤッ! 近寄らないで!」 オリハラはずるずると、その場にしゃがみ込んだ。 その頬を、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。 「どうして……? どうして、こんなことに? わたしが何をしたっていうの? 父さんや母さんは、 どこ? 家に帰りたい……。帰してよ、家に!」 膝に顔をうずめて、彼女は嗚咽をもらした。 「オリハラ……」 あなたとトモキは、かける言葉もなく、ただ彼女を見下ろしていた。 「おい、いつまでもここでノンビリしてるわけにはいかない。 こうしてる間にも、状況は悪化してるんだ。行くぞ」 振り返ると、ヘルマーチンがドアの手前に立ち、こちらを見ていた。 「だけど、オリハラが……」 あなたは再びオリハラに向き直り、膝をつくと、彼女に声をかけた。 「オリハラ、オレたちといっしょに行こう。な? おまえひとりじゃ危険だ」 「だけど、〇〇〇、これから蒼や朱鳥を探すんだろう? オレたちといっしょの方が、 かえってヤバイんじゃないのか?」 「それは……」 と、トモキの顔を見上げて、あなたは言葉をのむ。 「その娘は、足手まといになるだけだ。連れてはいけないぞ」 ヘルマーチンが、ダメおしをするように告げた。 「わたし、行かない……。どこにも行かない……。 外に出られないのに……、 なかは化け物がうろついてるっていうのに……、どこへ……、 どこへ行けばいいの?」 オリハラはしゃくり上げながら、途切れ途切れに、そう答えた。 「わかった」 と、あなたはうなずいた。 「いいか、オリハラ、オレたちが出たらすぐ鍵をかけろ。 だれが来ても、ドアを開けるな。絶対だぞ、いいな? オレたちが、 なんとかする。なんとかするから、それまでここで、 じっとしてるんだ。わかったな?」 オリハラは顔をうつむかせたまま、こくんとうなずいた。 「よし、じゃあ、ほら。立って」 あなたが立ち上がって手をさしのべると、 オリハラはなんとか涙をこらえて、その手を取った。 ドアに耳を押し当て、ヘルマーチンが廊下の様子をうかがった。 「オッケー。連中の気配はない。行こう」 トモキが静かに開錠し、ドアを開けると、するりとヘルマーチンが外に出た。 トモキに続き、あなたも廊下に出て、そこで振り返った。 「すぐに鍵をかけろ。絶対に開けるなよ。いいな?」 オリハラは、ちいさくうなずいた。 「うん、わかった……。これを持っていって。気をつけて」 オリハラが差し出した物を受け取ると、 あなたがそっとドアを閉じると、カチャリとかすかな音がした。 鍵など、あまりに頼りない気休めに過ぎないことは十分にわかっていた。わかっていたが、それでも何もないよりはましだ。とりわけ、その気休めにすがるしかないような場合には。 ドアが開かないのを確かめてから、あなたはトモキとヘルマーチンに向き直った。 「よし……、行こう」 〇〇〇はコンポジットボウを手に入れた! ×××は弓道衣・下を手に入れた! △△△は弓道衣・下を手に入れた! ─End of Scene─ 次回行動選択 まだ決めていない 風まかせ ドアを開ける ドアを開けない |
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