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禁領:フリスコー高地 |
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〇〇は西へ向かうことにした。 〇〇はエリア1へと移動した。 *** ようやく禁領の境目、中間層へと辿り着いた。 あと少し、あと少し西へと移動すればいいだけ。 確か憲章に記載されていた情報を信じるならば、 “禁種”は禁領の外へと出る事が出来ない筈だ。 ──だが、当然追手もそれを理解している。 最後の一手とばかりに、後方の大気が今まで以上の唸り声を上げるのが聞こえた。 ──追いつかれる。 空から舞い来る暴風の極み。四つの翼を持つ異形の大鳥が、走る〇〇達目掛けて落下してくる。 逃げ切る事能わず。ならば迎え撃つ、いや、何とか凌ぐしかない。〇〇は後方から迫り来る脅威に対し、無言で己の武器を構える! 紫なる力の象(とても強そう) (戦闘略) *** 四翼鳥からの攻撃を何とか凌ぎながら中間層を走り抜け、〇〇達はようやく禁領の外へと辿り着く。 滑り込むように地面に倒れ、荒く息を付いた〇〇の背後で、四翼鳥は恨めしげに数度空を周回した後、禁領の方角へと去っていった。どうやら禁種が禁領の外に出られないという話は本当であるようだ。 「あー、疲れた……。〇〇ー、アリィー、大丈夫かよー?」 直ぐ傍、大の字に倒れたエンダーからそんな声が飛んでくるが、もう答えるのも辛い。禁領の中で四翼の鳥に見つかってからここまで、ずっと走り詰めだったのだ。 あの大鳥とも、何度やりあったか思い出せない程。体力は完全にそこを尽いていて、〇〇は片手を僅かに挙げて左右に振る事で返答する。 そんな〇〇とエンダーに対し、 「エンダー? 〇〇?」 視界の片隅、しゃがみ込み呼吸を整えていた〇〇と地面にひっくり返ったままのエンダーの間に、ふらりと白と黒の影が立った。 影の正体アリィは、相変わらず表情の薄い顔を〇〇とエンダー交互に向けて、地面にへたり込んでいる様子を興味深そうに眺めていた。 「…………」 〇〇は顔も上げずに視線だけで彼女の様子を観察する。息を乱している様子もなく、白面には汗の一粒すらも浮かんでいない。運動の後、戦闘の後という気配が全く感じられなかった。 同じ距離を同じ速度で走り続けていたというのに、何故にそんなに平気そうなのか。エンダーが偶に言っていた“アリィは別格”という言葉が頭の中でちらつく。確かにこれは、普通の人とは別の存在である気がした。いや、ツヴァイの説明を思い出すに、実際に人ではない、のだったか? 「……おい、アリィ。お前、もしかして全然疲れてねーのかよ?」 半眼のエンダーにそう言われ、自分達をぼんやりと見下ろす少女の顔が小さく傾いだ。 「疲れ。──疲れ?」 「やべぇ、こいつ疲れの意味が判ってないくせぇ。〇〇ー、ちょっと何とか言ってやってー」 面倒だし疲れているしそもそも彼女は苦手だしで、〇〇はこちらに話を振るなと無言のまま手で払う仕草。そのままばたんと、エンダーに倣うように上体を倒して寝転がった。 見上げた空は紫ではなく濃い青の色だ。それを確認して、〇〇は深く息を吸い、吐き出す。 ──後半の逃亡劇は予想外の流れではあったが、何とか大事無く目的を達成する事が出来た。 後は街に戻り、宿木の店主に青い石を届ければ“試し”は終了だ。 *** [Quest Clear!!] クエスト基本評価値:25 攻略速度評価:C 忌種討伐度評価:A 領域収集度評価:B 総合評価:B 加算評価値:32 現探求評価値:32 ─See you Next phase─ |
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