TOP[0]>攻略ルート選択 >リザルトTOP

ファミリオ

どうして街にいたのか聞く

「――そうか」

 わたしの声が耳に入っているのかいないのか、 モルトは棺型の楯をじっとみつめていた。

「オレは軍を脱走した。人を殺すのが怖かったからだ。 そして10年間逃げつづけた――死ぬのが……」

 その言葉を口にするのをためらうように、一瞬首をふる。

「“死ぬ”のが怖かったからだ」

 彼はそう言って頭をかかえた。彫りの深い顔の影が、 いっそう濃さを増した。



「セルリア。きみには、怖いものがあるか?」

 モルトが顔をあげた。しばらく宵空をみつめて、返事する。

「うーん……。立ちどまってしまうこと、かな?」

「どうして?」

「だって、負けたくないから」

「何に」

「ええと――世界とか」

「前向きだな、若さの特権だ」

「……そう思う?」

 モルトはいぶかしげに眉をひそめた。

「セルリア! モルト!」

 小高い丘を駆けおりて、エルニノがもどってきた。

「どこ行ってたの?」

「じゃーん!」



 エルニノがさしだしたのは、ピンクの野バラを編みこんだ、 手づくりの髪飾りだった。

「ワイヤーを借りて作ったんだ」

 エルニノはにっこり微笑んだ。
 花嫁衣装に使うような豪華な花冠。天の救世主に、 そんな乙女チックな特技があろうとは……

「どう?」

 エルニノが仔猫みたいにちいさく首をかしげた。 返事をする前に、ぎゅっと抱きしめていた。

「うれしい! ありがとう!!」

☆○○○はエルニノの髪飾りを手に入れた!

─End of Scene─







画像、データ等の著作権は、 Copyright(C)2008 SQUARE ENIX CO., LTD./(C)DeNA に帰属します。 当サイトにおける画像、データ、文章等の無断転載、および再利用は禁止です。