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エルベ・スーケン第一パーチ

 〇〇は二枚目の探求者と契約する事にした。

 ガストン氏と出会った〇〇は素直に驚く。モロに蛮族のいでたちだった。
 上半身はほぼ裸、下は腰布のみで、全身には呪いの紋様が描かれている。頭や肩部には鳥の羽根──恐らくは忌種か禁種のものだろう──がふんだんにあしらわれた飾りをつけていて、動くたびにわさわさ揺れる。派手だ。

「お前。ガストン、契約か。手続き」

 男の筋肉に包まれた腕が動いて、〇〇の前に突き出された。
 その掌の中にあるのは探求者の証明となる石だ。共同探索契約を結ぶにはこの石を使う必要がある。

「お前見る目ある。ガストン選ぶ、当たり」

 言って、男はにかりと笑う。異様に白い歯が眩しい。
 正直、実際会ってみて初めて判る予想以上のアクの強さに、この話は無かった事にしたい気持ちで一杯な〇〇であったが、この満面の笑みを見ているとそれも悪い気がしてくる。〇〇苦笑いを返しつつ、ガストンから石を受け取って共同探索の契約手続きを行った。
 もっとも、ただ悪い気がするから、などという理由だけで決めた訳ではない。半裸だからこそ判る彼の身体の仕上がりの良さと、そして気が緩む筈のパーチ内であっても隙のない身のこなしから、戦う者としてのガストンの腕が確かであると、そう確信したからだ。

 ただ、その格好はどうにかならないだろうか。忌種の一撃どころか、森の木の枝がかすっただけで血が出そうだ。せめて肌をある程度護る衣服は身につけたほうが良いのでは。
 〇〇はそう控えめに提案するが、予想通りというべきか。ガストンは首を横に振って、己の身体に印された紋様の一つを指差す。

「この印、祓い。見えない力、追い払う。けど、外に出してない、駄目」

(ああ)

 男の言葉に、〇〇は小さく納得の吐息をつく。
 あの紋様は、露出していないと効果を発揮しない類の防御術式の一種なのだろう。

 成程、理由は判った。
 しかし、見えない力に対しての護りという事は判ったが、ならば見える力に対する護りは一体どうするのか。

 〇〇の問いに、ガストンはこちらに拳を突き出して自信溢れた笑みを浮かべ、

「筋肉、止める」

 ぴくぴく、と胸が上下に動いた。

「…………」

 ガストンと共に戦うなら、兎に角彼が物理的な攻撃を喰らわないよう、こちらが気を使ってやらないとまずいようだ。
 ガストンの以前の仲間が彼をパーティから追い払ったのも、この辺りの面倒さに嫌気が差したからだろうか……。

 さて、続いてどうしよう。

─See you Next phase─






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