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ｴﾙﾍﾞ･ｽｰｹﾝ第一ﾊﾟｰﾁ

ﾊﾟｰﾁに滞在する、ﾌﾘｰの探求者と共同探索契約を結ぶ事にした。 　宿木仲介によるこの斡旋は、こちらは契約料としてzelを支払う代わりに、彼らはその力を貸すという形。この時、討伐忌種や禁種の解体時や収集行動時に得られる取得物には彼らは手を出さない。 　つまり、zelを事前に支払う事で、探索で得られる品の権利をこちらが購入するという契約に近い。 　まず宿木の窓口となるﾊﾟｰﾁ中央建物のｶｳﾝﾀｰへと向かい、契約についての話をする。契約は事務手続き簡略化の一環として個別契約が出来ず、複数者と結ぶ場合も一括した形になる。判りやすく説明すると、例えば二人の契約者と契約した状態で、追加でもう一人と契約する場合、まず最初の二人との契約を解除した後、改めてその三人との契約手続きを一括で行う必要があるという事だ。 　宿木の者から契約手続きの資料を渡される。内容は主に今契約できる探求者のﾌﾟﾛﾌｨｰﾙだ。 　一枚目はﾃﾚｰｽﾞ。ﾒｼﾞｬｰｶﾃｺﾞﾘは防御戦士。詳細分類には全身板金鎧が基本ｽﾀｲﾙの守備騎士と記されている。女性の守備騎士とは珍しい。契約料は一回につき600zel。 　二枚目はｶﾞｽﾄﾝ。ﾒｼﾞｬｰｶﾃｺﾞﾘは攻撃戦士。腕はいいのだが格好のせいでﾊﾟｰﾃｨを組んでいた面子から干され、今は独り身らしい。契約料は一回につき900zel。 　三枚目はﾅﾀﾘｰ。ﾒｼﾞｬｰｶﾃｺﾞﾘは防御術士。資料にある経歴や技量はかなり評価できるもので、希望契約料もそれに釣り合う額が記載されている。契約料は一回につき1200zel。 　四枚目はﾛｰﾗﾝ。ﾒｼﾞｬｰｶﾃｺﾞﾘは攻撃術士。学術機関の下っ端学士らしい。契約料は破格の安さだが、腕もその安さに見合ったもののようだ。契約料は一回につき300zel。 　以上となる。 　契約できるのは三人まで。契約すると、探求計画開始時に契約料を支払った後、彼らと共に禁領に向かう事になる。ﾊﾟｰﾃｨへの加入は最後に契約した者からとなり、その時既にﾊﾟｰﾃｨのﾒﾝﾊﾞｰが四人を超えている場合契約は成立しない。 　契約は共同探索契約をし直す際に一括解除するまで継続され、契約料は探索計画開始毎に指定の金額が必要だ。支払いは、こちらが複数人なら指定金額を均等分してそれぞれ各自に払うのが探求者間での通例らしい。 　さて、この中でまず誰に話を持っていこうか。 ─See you Next phase─

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