エルアーク情報局ﾘｻﾞﾙﾄ集　黒星の玩具箱　片付けを手伝う

片付けを手伝う

【備考】
ｴﾙｱｰｸの黒星の玩具箱にて

　幾ら暇だからといって、何もせずにここでただぼんやりしているのも間の抜けた話だ。先程の黒星の冗談に乗る形で、玩具箱の整理とやらを手伝っていく事にした。
　鼠人の大雑把な指示に従って、物を抱えては運んで置き、抱えては運んで置き。単にｶﾞﾗｸﾀを右から左へと移動させているだけにしか思えず、萎える事甚だしい。
　だが、黒星が言うには「手伝ってくれてるお陰で、順調に進んでるっすよ!!」との事。
　○○にしてみれば、ここが片付こうが片付くまいがどうでも良いといえばどうでも良い話だ。頼んできた黒星本人がこれで問題無いというのなら深くは突っ込むまい。○○は自分のﾍﾟｰｽでのんびりと作業を続けた。

　　　　　***

　と、

「……ん?」

　積み上げられたｶﾞﾗｸﾀの下に、小さなﾒﾓが挟まっているのを見つけた。
　○○は上に置かれていたものを取り敢えず横へと除けて、そのﾒﾓを引っ張り出す。
　古ぼけてくすんだ紙。書かれている内容は文字がかすんでいてよく読めない。判るのは、どうやらこれが何かの合成材料の走り書きであるという事くらいか。
　○○は暫くその紙を睨みつけ、何とか内容を読み取ろうと努力してみる。
　……読める部分だけを抜粋すると、こんな感じか。

『服飾ﾂｰﾙ = ｼﾝ──ﾛｰｽ + 鳥姫の── + 黒い羽根 + ──の羽根』※

「…………」

　やはり判りづらい。思わずため息が出た。
　何よりの問題は、素材の名が所々完全に消えてしまっているのと、この組み合わせで合成を行うと一体何が出来るのかが何処にも書いていない点か。
　知りたければ、書かれた素材を実際に集めて試してみるしかないようだが ──そもそも、このﾒﾓの内容が本当なのかどうかも定かではないのだ。存在しない素材の名前が書かれている可能性も否定できない。
　……あまり、気を入れて考えても仕方がない。
　○○はそう割り切り、手にしたﾒﾓを積み上げられたｶﾞﾗｸﾀの中へと適当に放り捨てた。

　　　　　***

「今日はこんなもんっすかねー。流石に○○さんも疲れたでしょ。もう上がってもらっていいっすよ。手伝ってもらって助かったでやんす」

　そんな黒星の言葉に○○は了解と返し、持っていた品を指示された場所に置いた。凝った身体を解《ほぐ》すように動かして、ふぅと一息。

　──で、お礼の品とか、そういう物はないのだろうか。

「あるなら先にそれをちらつかせて○○さんを釣ってるっす」

　それもそうだ。
　○○は苦笑しつつ黒星に手を振り、玩具箱を後にした。

─End of Scene─

※
ﾋﾝﾄは数種類有り
『服飾ﾂｰﾙ = ｼﾝ──ﾛｰｽ + 鳥姫の── + 黒い羽根 + ──の羽根』
『宝飾ﾂｰﾙ = ──氷針 + 氷炎── + ──ｽﾄｰﾝ + ｱ── x2』
『鍛冶ﾂｰﾙ=ｴﾙﾃーー+覚書-贋造の手引き｜+古代鉄塊+ーーx2』
『鍛冶ﾂｰﾙ = ──鉄の破片 x4』
『鍛冶ﾂｰﾙ = ﾋﾔﾝﾍｲﾙ + ──の甲羅 + ── x4 + ﾘﾝｹｲｼﾞｽﾄｰﾝ』