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医務室

 ホールから四方八方へと伸びる通路の一つに“医務室” と書かれたプレートが掛かっている。
 今日はその医務室で一休みしていくことにした。
 無機質な通路を進んでいくと、やがて箱を思わせる建物に行き着いた。 入口の扉には取っ手も見当たらなかったが、 近寄っただけで扉の方から勝手に横に開いてくれた。
 おそらく保存状態の良かった遺跡を再利用しているのだろうが、 これだけでも当時の技術水準がかなり高かったことが窺える。
 部屋の中には残念ながら柔らかいベッドなど存在せず、 床に乳白色の板が整然と並んでいるだけだった。 怪我人や具合の悪い者は、 その板の上に横たわってただ静かに休んでいる。
 医師らしき者の姿は全く見当たらないし、 医薬品が常備してあるようにも見えない。 医務室と大層な名はつけられているが、 どうやら実態は単なる雑魚寝部屋のようだった。
 乳白色の板は一応寝床の役割を果たしているようだが、 明らかに硬質なためベッドなのか墓石なのか判ったものではない。

 とはいえ、ここまで来て引き返すのもしゃくなので、 とりあえず○○も空いている板の上に就くことにする。
 まともな治療は全く期待できないが、 人工の天井が存在するというだけでホールよりは多少心が落ち着いた。
 それに、 ひょっとするとこの板に神秘的な治癒能力が備わっているのかも知れない。 未知の古代遺跡ならその手の効能が絶対に無いとは言い切れない、 ような気がする。
 そう考えると、 不思議と本当に何らかの治療効果が発揮されているような気になってきた。 板自体もほんのり暖かくなってきたように思えなくも無い。
 ともかく、 少しのあいだ目を閉じて、ここで休んでいくとしよう……。

     ***

 ○○の体力が○○回復した!

     ***

 ○○はいつの間にか自分が寝入っていたことに気がつき、目を開けた。
 どのくらい時間が経っただろう。
 心なしか、身体の調子も眠りにつく前より良くなっている。そろそろ休憩は終わりとしよう。
 そう考えて身を起こし、白い板から足を下ろす。と、こつん、と何かを蹴ってしまった。 拾い上げて見ると、例のカプセルではないか。慌てて周囲を見回したが、 所有権を主張しそうな人は見当たらない。

 きっと天からの贈り物に違いない。○○はカプセルを懐に仕舞いこみ、 いそいそと医務室を後にした。
 ○○はエルトロンセル:赤をこっそり手に入れた!

─End of Scene─


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