エルアーク情報局ﾘｻﾞﾙﾄ集　石盤の丘

ﾎﾞｰﾚﾝｽ

｢それぞれの動静｣より､ﾕﾍﾞｰﾙと双子が門を越えた後のﾘｻﾞﾙﾄ
(ﾙｲｰｽﾞ→ﾎﾞｰﾚﾝｽへ馬車移動)

　　　　　***

「――起きて下さい。着きましたよ」

　御者の声で、○○は眠りから目覚めた。
　馬車は既に停まっている。どうやら、眠っている間にﾎﾞｰﾚﾝｽへと到着していたようだ。

　ひょいと石畳の上に飛び降り、ひとつ伸びをする。
　と、一人の男が馬車に近付き、御者に話しかけるのが見えた。
　おそらく、入れ替わりでこれから馬車に乗るつもりなのだろう。

「この馬車はﾙｲｰｽﾞに行きますかな?」

「ええ。この後はそうなります。まだ出発までは時間がありますが」

「そうか。早いところ出して欲しいものだ。何しろ今、ﾙｲｰｽﾞ港で凄いものが見られるらしいぞ。知っておるかね?」

　男は御者と○○を交互に見た。
　自分の持っている情報を出したくてうずうずしているようだった。御者は答えた。

「何かあったのですか?　私は仕事で離れられませんが、凄く気になります」

「そうか!　では教えてしんぜよう。……なんと、ﾙｲｰｽﾞの漁船が得体の知れない巨大生物の死骸を引っ掛けて帰港したそうだ。今ならまだ、それが見られるんだとさ!　判ったら急いで馬車を出してくれたまえ!」

「いやいや、流石に時間は変更できませんので……」

（……ふうん）

　ﾙｲｰｽﾞ港か……。暇な時に見物に行ってみるのも良いかも知れない。

─End of Scene─